離婚の弁護士費用の相場

離婚問題でお悩みの方は、弁護士に相談・依頼するのがおすすめです。その際、多くの方が気にするのが費用の点でしょう。実際、弁護士に依頼すると高額な費用が発生するケースもあります。

弁護士に依頼する場合には、事前に費用の相場を知っておくことが重要です。この記事では、弁護士に離婚問題の相談・依頼をする際に発生する費用の種類や具体的な依頼内容ごとの相場を解説します。離婚問題で弁護士の利用を検討されている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

離婚問題を弁護士に依頼する際にかかる費用と相場

弁護士費用とひと言で言っても、離婚問題で発生し得る弁護士費用の種類としては次の5つが挙げられます。

  • 相談料
  • 着手金
  • 成功報酬
  • 日当
  • 実費

ここでは、それぞれについて、どのような場合に発生するのか、相場はどの程度なのかを具体的に解説していきます。

相談料

相談料は、弁護士に正式に事件を依頼する前の相談の段階で発生する費用です。多くの方は、最初から弁護士に依頼するということはなく、まずは相談からスタートすることになります。相談料の相場は、30分につき5000円ほどです。事務所によっては、初回相談を無料としているところもあります。

気軽に相談するうえでは、無料相談の利用がおすすめです。相談の際には、正式に依頼する場合にどのような費用が発生するのかを確認しておくことが重要です。弁護士法人ネクスパート仙台オフィスでは、離婚問題について初回30分の無料相談をお受けしておりますので、離婚問題でお悩みの方はお気軽にお問い合わせください。

着手金

着手金は、弁護士に正式に依頼する場合、最初に支払う費用です。依頼する内容にもよりますが、費用の相場は10〜30万円ほどとなります。

協議からスタートして調停、裁判と移行する場合には、その都度、着手金が発生します。依頼の際には、協議だけでは終わらない可能性も考慮しておくようにしましょう。

成功報酬

成功報酬は、最終的に事件が解決した際に発生する費用です。離婚が成立したとき、慰謝料や財産分与の支払いを受けたときなどに成功報酬が発生します。成功報酬の相場は、離婚の成立自体で30万円程度、それに加えて、得られた慰謝料や財産分与の額の10〜20%程度が必要です。

離婚の場合、金銭の支払い以外の解決方法もあるため、何を達成したときにいくらの成功報酬が発生するのかを明確にしておく必要があります。弁護士との委任契約書を締結する際には、費用が発生するタイミングと金額を十分に確認しておくようにしましょう。

日当

日当は、裁判への出頭などで出張が必要となった際に発生する費用です。弁護士事務所と事件を扱う裁判所が近い場合には基本的に発生しません。

離婚の話し合いを行う相手が遠方にいる場合には、どこの裁判所で手続きが行われるのか、日当がいくらになるのかは事前に確認しておくことが重要です。

実費

実費は、郵便費用や交通費、裁判費用など事件を進行するうえで、実際に発生する費用のことです。着手金や報酬金などの弁護士費用と、裁判にかかる実費は別に発生します。

調停や裁判の費用は、高額なのではと心配される方も多いでしょうが、高額の慰謝料や財産分与を求めるものでない限り、高くても数万円程度ですのでご安心ください。

具体的なケースごとの離婚問題の弁護士費用相場

離婚問題の弁護士費用の相場といっても、具体的な依頼内容によって相場は異なります。ここでは、離婚問題の事案として考えられる次の5つのケースにおける弁護士費用の相場を解説します。

  • 協議離婚の場合
  • 調停離婚の場合
  • 裁判離婚の場合
  • 養育費の回収
  • 慰謝料の請求、減額

協議離婚の場合

協議離婚の着手金の相場は10〜20万円ほどです。成功報酬の相場としては、離婚の成立自体で20万円程度、それに加えて、得られた慰謝料や財産分与の額の10〜20%程度となります。

調停離婚の場合

協議離婚の着手金の相場は20〜30万円ほどです。成功報酬の相場としては、離婚の成立自体で30万円程度、それに加えて、得られた慰謝料や財産分与の額の10〜20%程度となります。

ただし、協議離婚から調停離婚に移行する場合、発生する着手金は、協議離婚の着手金と調停離婚の着手金の差額分です。たとえば、協議離婚の着手金が20万円、調停離婚の着手金が30万円のケースでは、合わせて50万円を支払うのではなく、調停離婚に移行する際に、追加で10万円を支払うことで足ります。

裁判離婚の場合

協議離婚の着手金の相場は30〜40万円ほどです。成功報酬の相場としては、離婚の成立自体で40万円程度、それに加えて、得られた慰謝料や財産分与の額の10〜20%程度となります。

調停離婚から裁判離婚に移行する場合の着手金の追加については、調停離婚の項目で説明した内容と同じです。つまり、調停離婚の着手金と、裁判離婚の着手金の差額を支払うことで足ります。

養育費の回収

養育費の回収にかかる弁護士費用は、必要な手続きによって大きく変動します。

公正証書や調停などで確定した養育費を支払わない場合については、交渉もしくは強制執行で解決することになります。その場合、着手金の相場は10万円ほどです。報酬金は回収した養育費の10〜20%×数年分ほどとなります。

養育費について公正証書や調停調書がないときには、交渉だけでなく、調停や裁判が必要となるケースがあります。その場合、着手金の相場は10〜30万円ほどです。報酬金は回収した養育費の10〜20%ほどとなりますが、数年分の養育費が回収されることを想定して金額を決めることもあります。

慰謝料の請求、減額

慰謝料の請求、減額にかかる弁護士費用の相場も、必要な手続きによって異なります。着手金の相場は、相手との交渉の場合で10〜20万円程度、調停手続の場合で10〜30万円、裁判手続の場合で20〜40万円程度です。報酬金の相場は、得られた慰謝料の金額もしくは、請求された慰謝料を減額した分の10〜20%ほどです。

離婚の弁護士費用を払うのが難しい場合

費用の相場を解説しましたが、弁護士費用の支払いが難しい場合でも、弁護士に依頼することを諦める必要はありません。

法テラスの利用

収入条件などを満たす場合には、法テラスを利用して弁護士費用を立て替えてもらうことができます。この場合、月々5000円程度の負担で弁護士に依頼できます。法テラスを利用するには、法テラスの無料相談に申し込むか、法テラスと契約している法律事務所までお問い合わせください。

※なお、当事務所では法テラスの民事法律扶助制度の利用を希望される方からのご相談は現在受け付けておりません。

分割、後払いができる事務所に依頼

法律事務所によっては、着手金の分割払いや後払いに対応しています。相談の結果、弁護士費用を一括で支払うのが難しい場合には、分割払いや後払いができないか相談してみることをおすすめします。

まとめ

離婚手続きにかかる弁護士費用の相場について解説しました。ひと言に弁護士費用の相場といっても、どのような手続きが必要なのか、どのような内容の事案なのかによって金額は変わってきます。この記事で、ある程度の相場を把握したら、実際に無料相談を受けるなどして具体的な金額を確かめるようにしましょう。

ネクスパート法律事務所仙台オフィスでは、初回30分の無料相談をお受けしております。無料相談の際に、ご依頼いただく際の費用についても明確に説明させていただきますので、一度お問い合わせいただければ幸いです。